~相模原出身の唄うたい「川上大典」のサイト~

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last update.2018-07-04

15. Box Town

目まぐるしく動くこの街を 君は好きだと言っていた
”誰も僕の事なんて、まるで気にもとめやしないから”と

笑いかけたその瞳は 何処も見ていなかった
最後に伸ばしたその手は 何を掴んだの?

守ろうとした想いは くすんだ色の空のように
いつしか虚ろにぼやけ 飲み込まれてしまった
そして君は遠くへ… 誰よりも遠くへ…

眠りを忘れたこの街を 君は好きだと言っていた
”光が僕の影さえも、やがて消していってくれるから”と

語りかけたその声は ひどく乾ききっていた
最後に伸ばしたその手は 何を築けたの?

守ろうとした想いは ビルの中の空のように
いつしか積み上げられた 壁に見えなくなっていた
そして君は遠くへ… 何処よりも遠くへ…

守ろうとした想いは まるでこの街のように
いつしか姿を変えて 君をも飲み込んでしまった
君が消えたこの街で 僕はまだ探している
名前も知らないままで 心を許した君の事
だけど君は遠くへ… あの空よりも遠くへ…


■コメント■
…詩、暗いッスよね(苦笑)。
この曲は、仕事の用事で茨城の方に出かけて帰ってきた時に
東京のくすんだ空を見ていたら、なんか色々と出てきて。

なんていうか、僕の中では都会のような、とてつもない人数の中で
自分を保つっていうのは、ある程度たくましくないと
無理なんじゃないかなんていう風にも思ったり。
そういう都会特有の孤独感みたいなものを書いてみたかったのです。 
にしても救いが無いよね、この歌詞(苦笑)…でも、書きたかった。